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武蔵小金井みどりクリニック

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【医師が解説】健診で異常が出たら?糖尿病の初期症状と受診の目安について

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健診で異常が出たら?糖尿病の初期症状と受診の目安をわかりやすく解説

 

はじめに

健康診断でHbA1cが軽度高値や要精密検査の結果であっても、症状が無いためなかなか受診に踏み切れない方も多くいらっしゃいます。糖尿病は初期の自覚症状が乏しく、気づかないまま進行することが少なくありません。しかし、自覚症状の無い段階から血糖異常が始まっているとされており、早期の対応を始める事がとても重要になります。本記事では、糖尿病の初期症状とクリニックを受診する目安について、日常診療の視点から分かりやすく解説します。

 

 

①   糖尿病では初期症状が出にくい理由

糖尿病は血糖値が徐々に上昇する疾患であり、発症初期には明確な症状が現れにくい特徴があります。これは、徐々に上昇してきた血糖値に対して、体が適応してしまうためと言われています。特にインスリン分泌がある程度保たれている段階では、空腹時血糖やHbA1cが大きく上昇しないこともあります。そのため、軽度の異常は自覚されず、発見が遅れる原因となります。症状の有無に関わらず、検査値の変化に注目し、例えば健診で要精密検査との結果や、あるいは数値が徐々に上がり傾向であるなどをきっかけに精密検査を受けてみる事が重要となります。

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②   受診の目安―糖尿病で注意すべき初期症状

糖尿病の初期症状としては、のどの渇き、多飲、多尿、倦怠感、体重減少などが挙げられます。また、食後の強い眠気や食後の集中力低下を感じる方もいます。これらは血糖値の上昇や代謝の変化に伴って生じますが、頭痛・腹痛などの痛みを伴わないため病気のサインとして見過ごされやすいのが特徴です。

多くの方が「季節の変わり目だから」や「年齢のせいだから」と、感じている症状を日常的に受け入れてしまっています。しかし、「のどの渇き、多飲、多尿、倦怠感、体重減少」などの症状が継続する場合は、血糖異常の可能性を考慮する必要があります。

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③   受診の目安―検査異常

一般的に、HbA1cが6.5%以上、または空腹時血糖が126mg/dL以上の場合は糖尿病が疑われ、医療機関での評価が必要です。また、HbA1cが5.6〜6.4%、空腹時血糖が110〜125mg/dLの範囲は「境界型」とされ、将来的な糖尿病リスクが高い状態と考えられています。この段階では自覚症状がないことも多いため、検査結果をきっかけに生活習慣の見直しや経過観察が重要になります。数値の異常が軽度であっても放置せず、医療機関で適切な評価を受けることが、早期発見と重症化予防につながります。

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④   早期受診の重要性

糖尿病は早期に発見し対応することで、将来的な合併症のリスクを低減できる疾患です。進行するすると神経障害や網膜症、腎症などの合併症を引き起こしてしまう糖尿病は生活の質を低下させるだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの生命に関わるリスクがあります。しかし、血糖値やHbA1cが軽度上昇の段階であれば、薬を使わずに生活習慣の見直しによる改善が期待できます。つまり、症状が乏しい段階からの治療介入が、長期的な健康維持につながります。健診結果をきっかけに、自身の状態を正しく理解することが重要です。

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まとめ

糖尿病の初期症状は軽微で見逃されやすく、HbA1cや血糖値の変化から気づくことが多い疾患です。そのため、健診などの検査結果を踏まえ、早期に対応することで神経障害や網膜症、腎症、心筋梗塞・脳梗塞などの将来的な合併症のリスクを抑えることが重要です。あるいは、これまで気にしていなかった症状(のどの渇き、多飲、多尿、倦怠感、体重減少、食後のだるさ・眠気、食後の集中力の低下など)をきっかけに診断につながることがあります。気になる症状や健診異常がある場合は、早めに医療機関での評価を検討することをおすすめします。

 

参考文献

糖尿病診療ガイドライン2024

 

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筆者 井上光子(副院長)

日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医

日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医

内分泌代謝・糖尿病内科領域 専門研修指導医(領域指導医)

 

武蔵小金井みどりクリニック

糖尿病内科・内分泌内科・内科

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